2010年12月12日

中在家 花祭り

中在家はとっても小さな集落でした。
クルマを止めると笛と太鼓の音が聞こえてきます。
山に囲まれたとっても小さな集落だから、音が反響して聞こえてくる。
青い空に紅葉交えた木々。
DNAに刻み込まれたとか、前世の記憶っていうことばがすごく嫌いなんで、あえてそれらを否定します。
これでふるさとを感じるというのは、何かの刷り込みなんだろうか。
中在家 花祭り
子供たちが舞っていました。
意識は回りの山の上に移動する。
山の上から見下ろしている自分は、さしづめ天狗か。冬の寒々しいちっぽけな平地に人々は火をたき、湯をたく。
普段なら寒さにふるえているが、この日は大きな音を出し、体を動かして寒さと戦う。
大勢で戦う。
子供も大人も冬と戦う。
寒さはおおらかに、いつも同じ力で応戦する。
中在家 花祭り 中在家 花祭り
中在家 花祭り 中在家 花祭り
決して多くはない人たちがやっている祭りだから、みんな一生懸命。だけど娯楽っていう姿勢は堅持している。
そこがいいんだなあ。
自分たちの方と見れば仲間のように受け入れる。
言葉も何もないけど、そういう空気が存在する。
そういう空気を感じてしまえる人間ていうのは、写真を撮るのに甚だ不向きです。
祭りが楽しくて、仲間に入りたくなる。
カメラの師匠たちは、「足ズーム」を勧める。
ズームリングを使うのではなく、自分の足で近づいて撮れということ。
だけど自分の場合一歩近づくごとにカメラが下を向く。
シャッターを押さなければならないのに、カメラは抱きかかえたまま、足は囃子に合わせてステップを踏んでしまっている。
祭り慣れするしかない。
そんな心中を見透かしたように、近くにいたまつりのおじさんに酒を勧められました。
地区によって微妙に踊りが違うとか、神事そのものも大変おもしろいから、ぜひ見ていってと。
一人ならなあ、今この時間(まつり当日21:45)もまつり会場にあったでしょう。
せめて夜の寒さにあたりたかった。
あの地区の人たちが、どういう寒さと戦ったのかを。

午後3時になると、完全に日が沈んでしまいました。
急激に寒さがやってくる。
寒さには強い自分も、耐えられないほどの寒さ。
だって寝るのシャツとTシャツだけなんだもの^^;
上にフリースを羽織ってもまだ寒い。
どこまで冷えるのか興味津々だったのに、腰が痛いという妻とともに早めに帰宅しました。

中在家という小さな集落で小さくたくましく生きてきた人たち。
うらやましいようなうらやましくないような。
そう思える自分は、幸せなんだろうな。




Posted by くじらちゃん at 22:09│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。